私事になりますが、私はアメリカ生まれで大学は日本です。
したがって英語を話すことは元より、読み書きにも不自由はありません。
しかし、商才はなく自分で起業するよりは会社勤めのほうが向いているので、ある公共広報の会社に勤務していました。
そして、当時はアーカイヴスという言葉が日本ではあまり知られていなかったのですが、戦中から戦後のアメリカを主体とする連合軍の日本での活動記録をはじめ、接収した文書類、文献類がアメリカの国立公文書館、すなわちアーカイヴスに保管されていることを経営者が気づいたのです。
アーカイヴスは通常アーカイブスと発音されていますが、正式にはNational Archives and Records Administration(通使用NARA)です。
場所はワシントンDCとメリーランド州のカレッジパークですが、社長直々の要請で私はある公共事業関連の書類を収集するためにNARAへ出張しました。
厳重な身体検査がある建物の中は広く、一旦入館すればフリーパスでどの部屋に入ることができます。
目当ての書類はやや面倒な手続きで段ボール箱を受け取り、その中の種々雑多な紙の1枚ずつを見て行く作業でしたが、慣れてくればまったくやさしい仕事で、作業はどんどん捗りました。
そうなると時間的な余裕があるので、私は個人的に興味がある占領軍・駐留軍のスパイ活動についてのドキュメントを探したのです。
ここではその内容を公表することはできませんが、私はそのコピーをとりプライベートで持ち帰りました。
そして、会社とは別に自宅でその海外資料をバインダーに入れて保存しています。
いずれ何か使い道がないかと考えている次第です。